日本料理 泉里のかくし味

私ども、日本料理泉里は120年の長きにわたり多くの皆様に愛され支えられて参りました。何よりもお客様の温かいご支援、ご指導の賜物でございます。また熊本は美しい自然に恵まれ良質な食材の宝庫でもあります。こうして育まれた泉里の魅力、かくし味をご紹介いたします。

水:

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日本料理は水の料理と言われています。日本料理の命であるカツオとコンブのだし1つをとってもその99%以上は水分です。ですから水の質が料理の味を大きく決定づけます。泉里では全国名水百選にも選ばれた水前寺の湧水を使用しています。とても口当たりが軟らかく、素材の味を引き出してくれるとびきりの名水です。 よくお客様が白い御飯やお茶がおいしいとおっしゃるのも水の力のなせるわざではないでしょうか。この恵まれた水に感謝しつつ大切に使っています。
鰻:

泉里は創業当時、鰻専門店でした。鰻は問屋さんを通さず、直接買い付けしていますので、非常に質の良い九州産鰻を適正な価格でお出ししています。 おいしい鰻は身の締まりも良いですから普通に焼くと固くなります。それを長年培った火の加減と身をほぐしながら焼く技でふっくらやわらかく、香ばしく焼き上げます。タレは添加物のない調味料を厳選して使用しています。使うごとに鰻の旨味がタレに溶け込んで非常にコクが出ます。 「うなぎは泉里と決めてるんです。」とおっしゃって長年通ってくださるお客様がいらっしゃることは料理人としてこの上ない喜びです。
そば:

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おそばは私の父である3代目主人が毎朝手打ちしています。機械ではなく石臼で挽いたそば粉を使用して食べ心地の良い二八そばを打ちたてでお出ししています。 そばだしは枕崎産の最高のかつお本枯節で旨味の豊かなだしを取り、天然醸造の長光超特選醤油と三河本醸造みりんで仕上げています。すっきりしていてコクのあるそばだしが出来ました。
調味料:
味の良さと安全性を大切にしておりますので、まず第一に添加物のないものを選んでいます。当然化学調味料は使用しません。 手に入る限りの良質なもの、滋味滋養に富むものを使うのがお客様への誠意であり料理人の喜びであると考えています。
塩:
石垣島の粟国の塩やフランスのゲランドの塩等を用途に応じて使いわけています。化学薬品を使わず薪釜焚きや天日干しで作られていますので手間とコストがかかりますが、ミネラルに富み、甘味・旨みのある、素材の味わいを引き出してくれる頼もしい塩です。
醤油:
長工醤油の超特選の淡口・濃い口(旨味・甘味の量や原材料の質で規定するJAS 規格で最上級の評価を受けています) 自然な甘味と心地よい香りがとても気に入ってます。
みりん:
三河本醸造みりん(伝統的な純もち米仕込みですっきりした甘味と豊かな香り・旨みがあります)そばのつゆを格段に味わい深くしてくれます。
味噌:

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長工の麦味噌・米味噌、角久の八丁味噌、塩屋醸造のえのき味噌等を料理や季節に応じて使い分けます。(全て伝統的製法による長期熟成をへた良質な味噌です)えのき味噌とは大豆と共にえのき茸を加えて醸造したもので、初めて使用したとき、その旨味の深さに驚かされました。名物の味噌田楽の味わいを高めてくれます。
鰹節と昆布:
田崎の鰹節屋さんの山一さんが非常に質の良いものを届けてくれています。 吸い物用の一番出しには本枯れ節の血合いを削って雑味を除いたものを使用しています。本枯れ節というのは、伝統的製法でカビ付けを繰り返し行うためとても手間とコストのかかる鰹節なのですが、その澄んだ香りと奥のある旨みにはほれぼれします。 昆布は羅臼昆布、こくと甘味のあるだしが良く出ます。水前寺の名水と合わさって心から満足いく一番出しが作れるようになりました。山一さんに感謝!
お米・ご飯:
日本の料理にとってお米は原点であり要です。日本は「瑞穂の国」と呼ばれますが、お米はまさに日本の宝ですね。炊きたての白いご飯は本当においしいものです。 「白いご飯」というのはお米と水だけで作る料理ですから、お米と水は是非良いものを選びたいですね。 泉里では水は水前寺の湧水を使用し、お米は熊本市坪井の緒方米穀店さんが(お米への深い愛情と教養にあふれた四代目御主人が)精米したての素晴らしいお米を届けてくださいます。産地は佐賀県富士町、品種は夢しずくです。その透明感のある豊かな味わいにはお米が大好きな私も大満足です。遠赤外線効果の優れた伊賀焼きの土鍋で炊き上げます。 努力と手間を惜しまずおいしいお米を精米したてで届けてくれる緒方さんの心意気に応える仕事をしなければなりません。 緒方さんありがとうございます!
庭・部屋・玄関:
おいしく楽しく食事をして心地良い時を過ごして頂くにはその舞台づくりに手が抜けません。お店のしつらえは女将と若女将が担当します。 まず料理屋は清潔が第一です。念入りな掃除にはじまり、季節やお客様のお集まりの趣旨に合わせて掛け軸を変え、お花は庭先に咲く心の和む季節の花を活けています。すべての個室から望む水前寺公園の季節ごとの装いは毎日見ている私どもも見飽きることがありません。

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おいしさは情熱:

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どんなにいい素材を使っても情熱がなければ本当においしい料理はできません。情熱とは言い変えればお客様への誠意であり素材への感謝であり仕事への終わりのない向上心です。技術はまだまだ未熟な面もあり、料理というのは一生をかけての勉強なのですが、情熱は誰にも負けないつもりで料理をしております。

 

器:

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私どもで献立を立てる時は料理と共に、どの器にどう盛り付けるのかをイメージしながら組み立てていきます。つまり日本料理における器とは単なるプレゼンテーションを超えた料理そのものであり非常に重要なウエイトを占めるものです。また日本の器は世界に類を見ないほど形状・材質の変化に富み、それぞれが美しいたたずまいをもっています。当店では陶器・磁器・ガラス・漆器や金属器、また骨董から現代作家のものまで季節と料理によって取り合わせます。私自身、器が大好きで、現在も小遣いの中から少しずつ買い集めています。料理と共に楽しんで頂けたら幸いでございます。